第2回:IoT活用はじめの一歩

(公財)横浜企業経営支援財団 IoT窓口相談員
後藤 昌治

2018/8/28

 IoT導入にあたっては、その目的を明確にする必要があります。製造業であれば、リードタイムの短縮、製品品質の向上、設備の予防保守などがあるでしょう。また、製品の改良や新サービスの提供なども挙げられます。

 目的を定めないまま、ものを「つなぐ」ことやデータを「あつめる」ことばかりが先行すると、データは蓄積されるが成果に結びつかない状況に陥ります。そうならないために、目的を明確にして常に意識することが、IoTを有効に活用するための第一歩です。

IoT活用の3ステージ

 目的を明確にしたならば、組織毎の事情を踏まえた上で、次の3つのステージを段階的に進めることをお薦めします。

見える化

 現場で何が起きているかを、データをもとに把握するステージです。機器の稼働状態や人の作業状況など、目的に沿ったデータを、手間を掛けずに可能な限り自動的に記録することがポイントです。

改善

 見える化ステージで取得されたデータを活用し、改善活動を進めるステージです。従来手法による改善に加え、AI、VR/ARなど近年注目のIT技術を活用することも視野に入れ推進します。また、改善効果をデータで確認することも重要なポイントです。

付加価値の創出

 改善で得られた知見、データから発見した事柄などを活用して、製品の改良や新しいサービスの創出を行うステージです。製品・サービスの付加価値向上により、競争力を高めていきます。

IoT実現の3要素

 IoTの実現には大きく分けて、次に示す3つの技術要素があります。それぞれの細かい部分は、その道の専門家やベンダーに任せてよいと思いますが、どのような技術で構成されるているのか、またその技術にはどのような特徴があるのかといったことを、組織として押さえておくことは、成果につながる可能性を高めます。

つなげる

 「もの」からデータを取り出すための各種センサー、RFIDなどの自動認識技術、各種入力端末およびデータをコンピュータへ送り届けるためのネットワーク技術などで構成されます。

あつめる

 ネットワークの向こう側には、「もの」から取り出したデータを蓄積するコンピューターがあります。組織内に設置されたコンピュータの利用やインターネット経由でクラウドサービスを利用する方法などがあります。

活用する

 データを活用するための機械学習や画像認識などの各種ソフトウエアがあります。組織の目的に合った適切なソフトウエアを選択します。

まとめ

 IoTに限りませんが、新たな取り組みを始める場合には、しっかりと目的を定め、その目的に沿って取り組み行うことが大切です。IoTに関して言えば、特に技術要素の幅が広く、多くの製品やサービスが提供されているため、それらの選択に迷うことがよくあります。したがって、導入と活用にあたっては、技術要素の全体を俯瞰した上で、目的に合った手段を選択する必要があります。

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