第5回:IoT導入のポイント

(公財)横浜企業経営支援財団 IoT窓口相談員
後藤 昌治

2019/2/26

 テクニカルショーヨコハマ2019では、I▫TOP横浜ゾーンをはじめ、IoT関連の出展が多く見られました。製品やサービスの選択の幅が広がり、IoT導入が検討から実践の段階に移行してきたように感じます。今回は、第1回から第4回までの振り返りを含め、IoT導入を成功に導くポイントを3つの観点で紹介します。

IoT導入の目的と方向性の明確化

 IoT導入にあたっては、目的と目指すべきゴールを明確にすることがはじめの一歩です。ただし、目的とゴールを定めただけでは、だだの掛け声に終わってしまうことがあります。そこで、「ゴールまでどういうルートで行くのか」「何が必要で何をやらないのか」といった、取り組みの方向性を定め、関係者と共有することも大切なポイントです。

 また、IoTを本格的に導入する前に、事前検証を行うことも必要です。たとえば、工場などの設備の稼働状況を把握したいとします。その場合、一気にすべての設備を対象にシステム化するのでなく、まず特定の設備で実験的なシステムを組み、実現性の確認や課題の洗い出しを行います。そして、事前検証から得られた知見を活用することで、円滑なIoTの導入につなげます。

IoTの仕組みの理解と自社主導での推進

 2つ目のポイントは、IoTの仕組みの理解と自社主導でのプロジェクト推進です。現在、さまざまなIoT対応の製品やサービスが登場しています。その中から、目的に合った手段を選択するには、IoTの仕組み(技術要素)を俯瞰して理解することが必要です。さらに、専門の技術領域や実現のノウハウについて、メーカーやITベンダーの協力を得ることも重要です。その上で、自社で方向性を判断して進めることが、有効的なIoT活用につながるものと考えます。

 そのためには、推進のコアとなるメンバーを、知識と経験のバランスをとって決めること、および必要に応じてIoTの研修や勉強会を開催するなど、メンバーの育成も大切な取り組みのひとつです。

データに基づく継続的な取り組み

 IoTにより取得されたデータは事業活動に利用されますが、最初から大きな成果が期待できないことがほとんどです。したがって、目標の達成には効果の確認と修正の繰り返し、段階的なレベルアップの取り組みが欠かせません。

 データの取得、分析、現場の改善、および結果の評価と改良を行う関係者それぞれが、相互に協力し、継続的な取り組みを推進する仕組み作りが大切です。これにより、仕事のやり方や組織の見直しが必要になるかもしれません。しかし、これこそがIoT導入の最大のポイントと考えます。

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